2012年05月の記事 - Meteora
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Diablo3はじまる

太古の昔にDiabloというMOがございまして。

1997年のことでしたから、私はこの当時、まだMacユーザーだったのですが、
どうもこのディアブロというのがクソ面白いらしいという噂を聞きつけ、
なけなしのボーナスをはたいてDOS/V機を購入したんでございます。

そして、Rogueという弓使いの女性キャラがモテると聞き、
友人と「双子の美人姉妹」という触れ込みで
パブリックゲームに乱入し、いかに自分が初心者であるかをアピールして、
高価なアイテムをせびりまくるという、
現在でいうネカマプレイを存分に楽しんでおったのでございました。

当時のネット日記が残っていたので、
恥ずかしげも無くここに再掲す。

[Diablo] 噂の美人姉妹
[Diablo] 噂の物乞い姉妹
[Diablo] 栄光の1DOT
[Diablo] キタキタ参入
[DIablo] 貴様にやる金などない
[Diablo] 能力値中途半端シスターズ

そして無限の時は流れ…。

2000年6月に待望のディアブロ2。
2012年5月にディアブロ3がようやく発売されたわけでして。

20120522_dia3.jpg
当時も今も、やることはほとんど変わらず。

開発に何年かけとんじゃ、どアホー!
と、世界中がブリザード社に文句をいいながら、ログインボタンを連打していた。

とまあ、そんな感じの伝説的なMOです。
すべてのMOの先駆者といっても過言ではございませんよね。

このタイプのゲーム、「Hack and Slash」といいまして、
わらわら迫りくる大量の敵をこてんぱんに倒していく爽快感が売り物。
私もゾンビに正拳突きをかまして、画面外に吹っ飛ばすのが大好きです。

日本のゲームでいえば、「三国無双」などがこのタイプでしょうか?
同じくMOの「モンスターハンター」などは、
どう考えてもコツコツ型のもっさりゲームであり、
そのせいで海外ではさっぱりヒットしておりません。

日本人は、目的のアイテムのために、
こつこつと同じ作業を繰り返して素材やチップを集めるのが
わりと好きな人がいらっしゃるようですが、

私はこの手のクソ面倒くさい作業が途方もなく苦手でして、
アイテム目当てにコツコツと頑張ってみても、
たいがい途中で飽きて別のゲームに乗り換えてしまいます。

PSOは3Dになったスペースディアブロ的なゲームでしたが、
日本のゲームにありがちなコツコツ要素があったせいで、
私はやはり途中で飽きてしまいました。

要するに、楽するために強い武器が欲しいのに、
強い武器を得るために、100回同じ苦労をすることを
我慢できるか否かで好みが別れるところだと思う。

んで。

英語版しかないので敬遠する人も多いディアブロ3ですが、
ストーリーがとんちんかんでも、クエストジャーナルが親切なので、
「◯◯へいけ」「◯◯を見つけろ」「◯◯をぶっ殺せ」くらいの
単語が理解出来ればおおむね大丈夫です。

パブリックで外国人と組んだとしても、
次の単語さえ知っていればなんとかなります。

k:わかったゾ!
gj:うちらよく頑張ったんじゃね?
thk:あんがと!
np:別にええよ
bio:ちとトイレ(もしくは腹減ったの意)
afk:ちと離れるゾ!

眠いときは「Time to go sleep(もう寝る時間なんだ!)」と
おもむろに宣言してログアウトしちゃって良いです。

ですが、ここでいきなり「sleep !」などと宣言してしまうと、
それは「貴様ら寝ろ!」という命令に聞こえてしまい、
おまえなにいっとんねん、という感じになりますので、
たぶん意味は通じますが気をつけましょう。

そういえば、Diabloのパブリックゲーム内で、
「Hellレベルで遊ぼうぜ~!」といおうとして、
おもむろに「Go to hell !(地獄へ落ちろ!)」と喧嘩を売って友人が
いきなり外国人にぶっ殺されたのは大爆笑でございました。


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[Diablo] 能力値中途半端シスターズ

※これは太古のディアブロ日記の再掲です。

新しいパッチがでたとキタキタが教えてくれたので、さっそく当ててみたら、バージョン違いでもはやキタキタとゲームをすることができなくなってしまった。
キタキタとゲームできない、すなわち、MACユーザーとはハイこれまでヨ、ということである。
はかったなブリザード…!

しかし怒っても仕方ないので、ミルミルは適当に仲間を募って潜ってみることにした。
「MARE/HELLなら行くよ~ん」という人がいるので、「んじゃそれでいきましょ~」と気軽にゲームをはじめた、のはいいが、実はけっこう大変なのであった。

なにしろ仲間はみんなローグ。
つまり見分けがつかない。
そしてローグといえば能力値中途半端シスターズである。
HELLに行くときはたいてい高レベルの魔術師を伴って潜ることにしているミルミルとしては、かなり不安なのであった。
しかしみんなは何故か根拠のない自信で満ち溢れている。
なにか奥の手でもあるんだろう、とミルミルは思った。

が、それは大間違いのこんこんちきなのであった。

やはりローグはローグ。能力値中途半端シスターズである。
敵と直接殴り合えば致命傷に至らず、魔法合戦においてはマナが足りない。
いつも魔術師の援護で石になった敵をぼこぼこ殴っていただけの身としては、やはりわらわら迫りくる敵は異常に怖いのだった。

なにしろMAREだし、敵はしぶといし。
逃げ惑いながらなんとか死なないようにするのが精一杯なのであったが、仲間のローグはマナシールドすら展開しないでざくざくと敵の真っ只中に突っ込んでゆく。
なんて勇猛果敢だ。

「あああああ!(断末魔の叫び)

前言撤回、単なる命知らずであった。
死ぬ死ぬ死ぬったら死ぬ。

けっこう高レベルなのに、みんなコロコロ死ぬ。
ついでにミルミルも死んだ。
でも仲間の誰かが生き残っていればなんとかなっちゃうもんである。
やっぱりチームプレイっていいなあ…。
地獄の底でちょっとほんわかしてしまうミルミルであった。

いよいよディアブロの間へと辿り着いた。
以前は仲間に任せっぱなしで、街で金勘定をしている間に雑魚敵はいなくなっていたが、今回はローグばかりだしそういうわけにもいくまい。

覚悟を決めて突入。…したがやっぱり怖い~!
いくらマナシールドをはっていても、敵の攻撃2発でマナ切れになってしまうし、その後4発ほど殴られれば死んでしまうのだ。
いくら高レベルとはいえ、仲間のローグもそんな感じらしく、みんなあっさり死んでいる。
ちょっと不安であった。
でも愛と勇気とちょっぴりの無謀で、なんとか雑魚敵を一掃することができた。

「じゃあ、盾になるからディアブロやっつけてね」

それはちょっと…
と、いう前にどこからかディアブロがでてきた。
いつも思うのだが、ラスボスだというのにディアブロはあまり貫禄がないと思うがどうか。
仲間が身をはって盾になってくれたので、ミルミルは何度かアポカリプスを食らいながらも、なんとかディアブロを倒すことに成功した。
これでようやく星二つであった。
やったー!キタキタに自慢しよー!

…と思ったら、案の定ヤツもはまりまくってしまい、レアアイテムのコレクションやレベルカンストに燃え燃えになっていて、もはやワタシの届くレベルではなくなってしまった。
一番最後にはじめたくせに、一番先に極めるとはなんたるヤツ。

ちょっぴり悔しい思いをしたミルミルは、「ふ~ん、だったらウルティマにいくからいいも~ん」などといい、それからはあまりディアブロをやっていないのであった。

おそまつ。




[Diablo] 貴様にやる金などない

※これは太古のディアブロ日記の再掲です。

闇修行のせいで、少し金まわりが良くなったミルミルは、すっかり気分を良くしてキタキタになにか奢ってやろうと考えていた。
なにしろ、自分が初心者の時にかなりいろんなものを奢ってもらったので、ぜひ自分もそういうことをしてみたかったのである。

「そういうわけだから潜ろ~」

さっそく電話でキタキタを誘うと、

「だってワシ、弱いですよ~」

やる前から弱まっているキタキタ。

「まあまあ、今日は金もあるし、ちょっとはマシなもん買ってあげられるからさ~」

女の子を誘うオヤジのようである。
それでようやくキタキタの重い腰が軽くなった。

「じゃあ準備してから行きます~」
「うィ~ス」

待ち合わせ場所を決めたところで、ライフストームでお世話になっているステさん(仮名)がオンライン状態であることに気付く。
ディアブロはかなりやり込んだ挙げ句に飽きたそうなのだが、誘えば来てくれるとのことで誘っておいた。
ついでに、現在ホームページ作りに熱中しているチルチルにも声をかけておいて、キタキタとふたりだけで先にはじめることにする。

「ワシ、少しレベルアップしました」

見ると、たしかにレベルアップしているようだ。
おまけにマナシールドの魔法も覚えたとのこと。これで少しは打たれ強くなったはずだ
しかし装備がいかんせんヘボい。
強い人に物乞いしていないのだろうか。

「ちょっと待ちなさいね」

ミルミルはそういって、プレミアムアイテムをいくつか購入した。

「さあ、これをやろう。働け働け~い」

キタキタの前にどさっと落とすと、

「ありがたい~!このご恩はいつか必ず!」

わりと喜んでいるようだ。

「ついでに金もやろう。はっはっは」
「わーいわーい」

…なんとなく、なぜ強い人が気前良く恵んでくれるか、わかったような気がする。

「んじゃ、こっちは金集めに専念するから、どんどんいっちゃって」
「ラジャー」

前回と同じく、カタコンベに潜ることにする。
なぜなら、これ以上だと魔法本がでてこないからである。
そういうわけで、キタキタが甲斐甲斐しく敵を倒す後ろで、ミルミルは甲斐甲斐しく金とアイテムを拾いまくるという一糸乱れぬチームプレーが展開されることになった。

「はウー、わし、弱いです~」

まだそんなことを言っているが、もう囲まれて撲殺されることもなさそうだ。

「死んでもダイジョーブ!」

いいながら、ミルミルはせこせこと金を拾う。なにはなくとも金ありきである。
しかし困ったことに今回も魔法本の出が悪い。
せめてゴーレムの1冊でもでて欲しいところであったが、しおしおのぱあであった。
しかも、まだ発展途上の魔術師とローグの組み合わせだから、せっかく魔法本が手に入っても読めないのである。

「はううう、読めない~」
「仕方ねえ、これも換金しよう」

拾い物のマジックアイテムと巻き物、本をごっそりかかえたミルミルは、たびたびゲートを出して街へ行商しにいくことになった。
塵も積もればなんとやらである。
あれほど貧乏極まっていたのに、せこせこと行商してきたおかげで、ふところがかなり暖かくなってきたではないか。

「わーい、金持ちになったあ。キタキタ、山分けしよー」

そうして、金がたまる度に、広場で金をブチまけてくるくると踊り狂うミルミルとキタキタであった。
そうしているうちに、ステさん登場。
レベルの高いローグ姿であった。

いかん!
これではチルチルを含めて、3つ子になってしまう!
でもせっかく来てくれたんだし、まあいいか。
しかしディアブロがあまりにも久しぶりで、やり方をすっかり忘れているステさんであった。ちょっと不安である。

「どこに行きたい?」

とキタキタに聞くと、

「妖しい洞窟に行ってみたいです」

とのこと。どうやら本で知識だけはあるらしい。
そこで3人でてふてふと洞窟に潜ることにした。
ここの敵は、カタコンベよりもさらにグレードアップ&パワーアップして、魔法をばりばり使ってきたりするので注意が必要なのだった。

「ひいいい!死にますう~!」

逃げ惑うキタキタ。
しかしそれで正解かもしれない。
ふたりのローグではちょっぴり力不足なのだった。
そうこうしているうちに、ステさん一時退却。
なにかと思ったら、ごつい戦士で出直してきたのだった。

「あう!あう!」

敵の攻撃にのけぞりながら、ごつい戦士は前線に突入していく。
その後をちょこまかと追うミルミルとキタキタ。
もちろんミルミルは金とアイテム集めに余念がない。
そうしているうちに、今度はチルチルがやってきた。
案の上、魔法関係がヘボヘボのままである。

「マナシールドがないと瞬殺だぞお」

といっても、

「マナシールドは頭に変な丸がついて格好悪いから絶対ヤダ!」

と聞く耳もたないのである。
じゃあ勝手に死にやがれ。
…と思ったら、やはり勝手に死んだ。
キタキタですら死なないのにこれである。

「死にました~」

あんたは学習という言葉を知らんのか。
キタキタ用にと買っておいた巻き物でチルチルを復活させる。
しかしさせた途端また前線へ突入していってしまうので、おそらく学習していないのだろう。
そして、どんどん深く潜っていくと、そこは地獄だった。
ディアブロの待ち受ける、地獄に到達してしまったのである。

「はわわわわ、なんてところだ~」

キタキタが弱まっている。
たしかに、はじめて地獄入りするとあまりの毒々しさに弱まってしまうのである。
しかも敵が大量に攻めてくるし。
案の定、お姉ちゃんと騎士っぽいのが大挙して攻めてきたので、大混乱になってしまった。

「きゃああああ、お姉ちゃん、怖い~~!」

キタキタが逃げ惑う。
お姉ちゃんも逃げ惑う。
お姉ちゃんは魔法を撃ちながら逃げ惑うので、かなり厄介な敵といえよう。
いつのまにかステさんの姿が見えなくなり、当然チルチルの姿も見えなくなっている。
どうやらふたりで前線に突入しているらしい。

「あああああ!」

チルチルの断末魔の悲鳴が聞こえてきた。
またもや死んだらしい。

「また死んだのか!」
「また死んだ~」

なんて世話のかかる、と思いつつ現場に行こうとしたが、ステさんもろとも敵の大軍に押し戻されてきてしまった。
遠慮がちにキタキタがガーディアンなどを召喚したりしているが、まったくもってきかんぷう、であった。
さすがに手強い!

「頑張れえ」

どこか見えないところで死体になっているであろうチルチルの声援だけが虚しく聞こえてくる。
本当に助け出せるか不安になってきた。
しかし相変わらず敵の落とす金だけはマメに拾うミルミルであった。
お姉ちゃんは相変わらず逃げ惑いながら痛い魔法を放ってくる。
戦士が苦労する相手である。
撃ち殺す危険性のあったチルチルはすでに死んでいるので、ミルミルは武器を弓に持ち帰ると全方向速射をはじめた。
効果てきめんであった。
ようやく敵の一群が全滅したので、チルチルを復活させることができた。

「指輪!指輪がな-い!!」

いつぞやと同じことをしてウロウロしている。
本当に学習していないようだった。

それ以上はいくらなんでも身の危険を感じたので、一行は早々に引き上げることにした。いよいよお楽しみ、換金タイムである。
現金もかなり集まったが、マジックアイテムもけっこう拾えたのだ。
鑑定してみると、わりと高価なものが多かったので、トータル9万Gの儲けとなった。
予想外の金額である。
広場に金をじゃらじゃらだして踊り狂っていると、

「お金もらっていい?」

時間的にも活躍的にも一番冒険に貢献していないだろうと思われるチルチルが聞いてくるではないか。
くわっ!貴様にやる金などないわッ!
…と思ったが、答えるよりもはやくステさんが「いいですよ」と言ってしまったので、危うくチルチルに一人占めされるところであった。

「こらー!みんなで分配するんだ!」
「わしの出資金も返して~」

なにしろ、地道に稼いだ分も混ざっているもんだから必死になるわけである。

「ちぇーっ」

なにがだ。調子のいい奴め。
そうしてステさんを除いた各自が金を分配してその日の冒険は幕を閉じた。
ディアブロはもはやどうでもいいのであった。




[Diablo] キタキタ参入

※これは太古のディアブロ日記の再掲です。

ライフストームに手を出して、ディアブロはしばらくご無沙汰だったミルミルだが、あることを転機にまた再開することになったのだった。
MAC版の発売である。
といっても自分がMAC版でやろうというのではなく、これで友達がやるだろうから一緒に遊べそうだワイ、シメシメ、ということなのだった。
はじめから動機が不純であった。

さて、友達の名前はキタキタ(仮名)
私に負けず劣らぬ黎明期からのゲーマーである。
彼もネットワークゲームに興味を示していたので「だったらDOS/V買っちゃえよ。買わないと死んじゃうよ?」とすすめていたのだが、すすめているうちにMAC版ディアブロが発売されてしまったので、まあそれで良しとしよう。

というわけで、キタキタを伴って再びやってきたディアブロの世界。
恐怖の大王ディアブロが支配する陰鬱でイヤーンな世界だ。

「ワシ、弱いですよ~」

キタキタがすでに弱まっている。
これからこの世界を救おうという勇者がこれでどうする。

「適当にやればいいから。適当に金ためて適当に強い武器を買おう」

がしかし、ミルミルも相当な勇者ぶりであった。
いくらなんでも最初のダンジョンではコストパフォーマンスが悪すぎるので、カタコンベに潜ることにする。

ちなみにキタキタは魔術師。
魔法を憶えていない魔術師は、世界最弱といっても過言ではない。
なにしろ、敵に2発殴られれば即死である。
昔のミルミルを彷彿とさせる最弱ぶりではないか。
ディアブロの世界では、強い者が弱い者をサポートするという掟があるので、今日はキタキタをとことんサポートして恩を売ることにした、つもりだったが、ミルミルの矢がキタキタを直撃して、即死させてしまった。

「こっ…ここの敵は強いもぬ~」

残念ながら、君を殺したのは敵ではないぞ、キタキタ。

「まあ人生こんなこともあるさ」

さりげなく弓を剣に持ち替えたミルミルは、さりげなく巻き物を出してキタキタを復活させるのであった。

「ワシ、生き残る自信がないです~」
「魔術師は死ぬのが役目だからいいの」

どういう役目だ。
さらにふたりで潜っていくと、キタキタがまだ見たことのないモンスターがわらわらとでてくる。

「うおー!イヤー!怖いですー!」

悲鳴をあげながらも、前線に突入していくキタキタ。
あっという間に敵に囲まれ撲殺される。

「また死にましたあ」
「そりゃ死ぬわ」

魔術師が接近戦を挑んでどうする。
ミルミルはまず魔術師のハウツーを叩き込むことにした。

「魔術師は強い魔法を持っていてなんぼだから、それまではとことん逃げ惑いなさい」

どういうハウツーだ。

「はうー、そうナリか」

キタキタは間違った知識を叩き込まれたようである。

「でもそうしたらどうやってレベルをあげればいいナリか?」

そういえばそうだ。
魔術師はどうやってレベルをあげればいいんだろう。

「とにかく1発食らわせば経験値が入るみたいだから、1発殴って逃げ惑うというのはどうよ」
「ラジャー」

本当にそんなんでいいんだろうか。

というわけで、魔法本を求めてひたすらさまようふたりだったが、時間が経つにつれておかしなことになってきた。
キタキタがワープするのである。
いつテレポートを覚えたのかと思ったら、ネットワークが重いだけらしい。

「ミルミルがワープするです。敵も」

どうやら、キタキタのほうがさらに重いらしい。

「ネットワークが重いみたいね。気をつけて~」
「ラジャー」

気をつけろって、いったいどうやって。
そしてそのうち、キタキタが挙動不審な行動をとるようになってきた。
なにもない部屋でいきなりイナズマを発射するのである。

「なにやってんの」
「なにって、敵を倒しているナリよ」
「いないよ」
「うそー!…あっ、経験値が入ってない!」

どうやら、すでにミルミルが倒した敵を相手に戦っていたようだ。

「金も増えてないぃぃぃー!」

おまけにその日は魔法本の出も良くなかった。
とことん不幸なキタキタであった。




[Diablo] 栄光の1DOT

※これは太古のディアブロ日記の再掲です。

自称双子の美人姉妹、チルチルとミルミル。

当初チルチルとレベル差が18あったミルミルも、バトルネットでの荒行と闇修行の成果で、あっという間にチルチルと同じレベルに達したのであった。

いよいよ双子らしくなってきたわけである。
ただし中身は男。
キャラクター名が女性名に読めないこともないので、どうやら女性プレイヤーと勘違いされているようだ。

さて、前回怖いながらもHELLに潜って多少度胸がついたので、今日はぜひともディアブロをやっつけて栄光の1DOTをつけたいところであった。
なにが栄光の1DOTかというと、ディアブロを倒すとバトルネットでの顔グラフィックのうえに赤い点がつくからである。
HELL/HELL(HELLでももっとも厳しいレベルのところ)のディアブロまで倒すとこれが3DOTになり、ディアブロの世界で達人と呼ばれるようになる、らしいのだが、本当のところは謎だ。

というわけで、いきなり「NOR/HELL(NORMALレベルのHELLという意味)いきませんか~?」と仲間を募ったところ、すぐにふたりの魔術師が名乗りをあげてくれた。両方ともすでにDOTつき、それにレベルも高い。

いいものがもらえそうじゃ~ん?
心の中でミルミルはニヤリとほくそ笑んだ。
チルチルがクリエイトしたゲームに乗り込んで、魔術師ふたりと挨拶を交わす。
困ったことに、こっちも見かけが双子だが、まあいいか。

「すいません~。まだアイテムしょぼしょぼなんで足手まといかもしれません~」

チルチルが先手を打ってさり気なく物乞いをする。
ヤツの場合アイテムよりも魔法がしょぼしょぼだと思うのだが、それは修行しないほうが悪いので黙っておくことにする。
残念ながら余分なアイテムの持ち合わせがなかったので、それは潜ってゲットしていこうということになった。
魔術師ふたりとともに、いそいそとマナの補充薬を買い込むミルミル。
魔術師は特にそうだが、マナ切れが一番怖いのである。
HELLともなると、接近戦だけでは対処しきれない敵や、怖いのや、イヤなのがいっぱい襲ってくるので、ヒーリングとマナシールド(HPのかわりにMPにダメージがくるようになる)が手放せないのである。

「よーし、んじゃ、Go to Hell !

誰かが勢い込んでそういったが、そもそも文法が間違っている。
先行き不安な出発だ。
いや、もしかしたら、言ったとおり潜った瞬間に襲いかかってくるのかも…。
PK(Player Killer)かもしれないと思って、瞬間ヒヤリとするが、すぐに忘れてのこのこと地獄への階段を降りてゆく一行であった。

「怖いですう~」

まだ何にも遭遇していないのに、チルチルが泣き言をいいはじめた。
使える魔法ひとつないのではさぞかし心細いことだろう、が、自業自得なので何も言わない。
魔術師たちとミルミルはさっそくマナシールドを展開する。
これで魔物の群れに突っ込んでも多少は生きていられるはずである。
まもなく、向こうからわらわらとおねえちゃん(サキュバス)の軍団がやってきた。おねえちゃんは逃げ回りながら痛い魔法を撃ってくるイヤな敵だ。
ただし色っぽいのでディアブラーには大人気。

「うぎゃー!ぎゃー!」

大騒ぎしながら、チルチルがどんどん敵に突っ込んでゆく。
死ぬ気なんじゃないかと思わせるほどの勢いである。
かと思うと、いつのまにか後ろにまわりこんで、味方に弓を当ててくるから困ったもんである。
敵の攻撃も痛いが、チルチルの攻撃も相当痛い。
やはり乱闘になってしまった。

乱闘で弓、すなわち、味方もろとも攻撃でありたいへんよろしくないので、ミルミルは弓を剣と盾に持ち帰ることにした。
もちろんどちらも貰い物である。
しかし接近戦をやっていると後ろからチルチルの弓も飛んでくるので、マナがどんどん減ってしまう。
マナ切れはすなわち即死を意味するので、マナが切れないようにマナ薬をガブ飲みである。

突如、なにやら3つ首の竜が地面からにょきっと現れた。
口からぼんぼんと炎の弾を吐いて恐ろしいことこのうえないうえに何故か攻撃できない。
新たな敵か、それともトラップ!?
ミルミル、大ピムチ!

「うわー!なんか新手ですううう!」
「あ、それ、こっちの魔法だから」

…どうりでえげつないと思った。
しかし接近戦なんてやってたら命がいくつあっても足りねえ。
はやばやと後悔したミルミルは武器を弓に持ち替えることにした。
もう味方でもなんでも撃ってやれ。マナシールドでどーせ痛くないし。
ひとり痛いヤツがいるが、まあいいだろう。
チルチルのことは考えないことにする。自業自得である。

というわけで、しばらく乱戦を繰り返していたら、チルチルが眠い眠いと騒ぎ始めた。

「眠いから落ちます。バイバイ」

あっさりといなくなってしまう。
さては本当に眠くなってしまったらしい。
一番死ぬ危険性の高いチルチルがいなくなったので、これでますますディアブロを屠る確率がアップしたってもんである。
先に栄光1DOTゲットだぜー。

中略。

ディアブロがぷしーっと血を吹き出した。
省略しすぎてあっけなかったが、本当にあっけなかったのであった。
こんなんでいいんだろうか。
とりあえずあの感動をもう一度!ということでよく思い出してみることにする。

ディアブロ部屋に潜ると、そこは今までで一番スゴイところだった。
敵味方の魔法が乱れ飛び、累々と敵の死体が転がり、アイテムや金は落ち放題(拾う余裕はない)
肝心のキャラクターがどこにいるのかさえよくわからない。
おまけに魔術師ふたりはテレポートでびゅんびゅんいなくなってしまうので、ミルミルひとりが怖いところに取り残されてしまうことになった。

わらわらわらわらと敵の軍勢が押し寄せてくるので、おろおろと逃げまどっていると、軍勢の中からひときわ巨大なモンスターが踊りでてきて、ミルミルの後頭部を殴り始めたから大変だ。

ぼかぼかぼかぼか。
いてて、いてて、いてえよもう!

おまけにコイツ、巨体のわりにやけにすばしこくて、いまにも追い抜かれてしまいそうな勢いなんである。
なんだこいつ!うぜえ!
あれっ、これ、もしかしてディアブロ?

最終ボスにさんざん殴られてからやっと気付くミルミルであった。
反撃に転じようにも、ディアブロの足が速すぎて距離がとれない。
距離がとれない、すなわちローグにとっては死を意味する。

ひー!ご、ご勘弁を~~!!

焦ったミルミルは、あわててTPを出すと、味方のことを放置して中に飛び込んだのであった。
もちろんディアブロは追ってはこられないのでいい気味である。

「あの~、怖くて逃げてきちゃいましたがそちらはどうですか~?」

テレパシーで地獄の1丁目の仲間に話しかけると、

「今ちょっとスゴイから来ないほうがいいよ」

というお返事。
ふむ、スゴイのか。

ミルミルは妙に納得して、拾ったアイテムの整理をすることにきめた。
街の広場には持ちきれないアイテムと金が無造作にバラまかれており、さながらフリーマーケットのようである。
ひとつひとつ拾ってチェックしていると、

「ああもう薬が切れた~」

魔術師のひとりが薬を買いに街に帰ってきた。
たとえボス戦の真っ最中でもお買い物に戻ってこられるのがディアブロの隠された醍醐味である。

「お帰りなさ~い」
「ただいま~」

もうひとりはディアブロ以外のザコ敵を一掃すべく奮戦中らしい。

「アイテム整理しておいてね~」

それでも地獄の底から声がする。本当に奮戦中なんだろうか。

「ところで指輪はどんなのを持ってるの?」

もうひとりの魔術師に聞かれたので、ミルミルはさっそく身につけていた指輪を外した…と同時に着ていられなくなった装備が脱げてどさりと地面に落ちた。

「ぎゃあ!」
「わははは」

またこれである。なんとかならんか。

「ふーん、でもなかなかいいの着てるね~」

貰い物を繰り返す結果、かなりグレードの高いものを手にしていたらしい。まるでわらしべ長者のようである。

「えっ、そうですか?へへへ」
「ちょっと待ってて」

てふてふと魔術師が歩いていった。魔法屋にいったらしい。

「ファイアウォールの本とエリクサーが売ってるけど」
「全部欲しいです」

もう遠慮するのはやめた。
さあさあ、なんでもくれなさい。持ってきなさい!
というわけで、広場で買ってきてもらった魔法本を読みふけったり、エリクサーをごきゅごきゅと飲んでいたりしたところ、もうひとりの魔術師がひょっこりと帰ってきたのであった。

「ザコ敵は片付けてきたよ」
「ご苦労さま~」
「お疲れさま~」
「じゃあいらないアイテムを売っ払って換金してからディアブロ倒そうか」

とことん呑気なゲームである。
なぜ先に換金するかというと、ディアブロを倒すとエンディングが始まって、ゲーム自体がなくなってしまうからである。
手分けしてフリーマーケット状態のアイテムを売りさばくと、一同は再びディアブロ部屋へ赴いた。

先ほどとはうってかわって閑散としている。
ここがさっきの大混戦の現場なのだろうか。
出入りしたせいか、死体もキレイさっぱりなくなってるし。

「じゃあ下から行きましょう」

謎の言葉を残して、魔術師がいきなりテレポートした。

「どどどど、どこいったんですう?」
「ディアブロを下から追いつめるから」

よくわからんが、そういうことらしい。
ミルミルがぼーっとしていると、さっき後ろからさんざん殴ってくれた当のディアブロが、魔術師にぼこぼこ殴られながら画面下からやってきた。

きたなディアブロ待ってたホイ。

さっそく弓でびしびしと攻撃すると、なにやら怪しげな魔法を食らってMPが激減する。マナシールドのおかげで即死はまぬがれたが、どうやらこれがディアブロだけが使う究極魔法「アポカリプス」らしい。
希に、これを連発するチートキャラ(不正に改造したキャラ)がいたりもするらしいが、まだ出会ったことはない。
魔法を浴びながら、なおも攻撃する。
ディアブロがぷしーっと血を吹き出した。
上に戻る。

そういうわけで、感慨に耽ってエンディングを見てしまったミルミルであったが、仲間を募ったチャット部屋に戻ってみると、さきほどのふたりが冒険の感想を述べ合っているところであった。

「DOTついたね、オメデト~」
「おめでと~」

顔グラフィックのうえに、ポツンと赤い点がついている。
栄光の1DOTである。
苦節3日(バトルネットに参加したのは通算3日だけ)、実に短い道のりであった。
わはは、わははは!
チルチルに自慢しよっと。

そういうわけで、ふたりとはあっさり別れた。
メールアドレスの交換はしなかった。
チルチルがいつもどういう手管でメアド交換までこぎつけるのか、激しく謎である。




[Diablo] 噂の物乞い姉妹

※これは太古のディアブロ日記の再掲です。

リターンマッチに際し、ミルミルはひとりでこっそりレベルアップしておいたのだった。
もちろん各種魔法も覚えて、操作法もバッチリである。
というわけで、土曜日の深夜、チルチルと一緒にふたたび双子の美人姉妹を装って仲間を募集したところ、さっそく戦士と魔術師が名乗りをあげてくれたのだった。

「私たちビギナーなんですう★」
「弱いんですう★」
「すぐ死んじゃうんですう」
「おまけにSTRがなくて強い武器持てないし」

事前打合せのとおり矢継ぎ早にこういうと、戦士と魔術師は気前よく高価なリングや武器をぽいぽいとわけてくれるのであった。
ぐふふふ…、もらい道極めたり。
以前もらった装備を売り払って換金することも忘れない、ちゃっかり者の双子姉妹だった。

準備を整えて、さっそく中級者用のダンジョンへ潜ると、「ここじゃレベルアップに時間がかかるからHELLに移動しようよ」と戦士。
HELLっていうのはボスキャラの待つ上級者用のダンジョンで、最低でもレベル25はないとキツイとモノの本で読んだのだが。

ちなみにそのとき、ミルミルのレベルは11、チルチルは18。
とてもじゃないが、生きていられるわけがない。

「怖いですう」
「死んじゃうですう」

チキンらしく怖じ気づく双子姉妹だったが、それでも戦士はHELLに行こうといってきかない。
姉妹に強いトコロでも見せたいのだろうか。

「敵はみんな石化してあげるし、大丈夫だよ」
「とりあえず武器を調達しにいこー」

魔法でゲートを開いて、戦士と魔術師は町へ帰ってしまう。
さっそくチルチルから打合せの電話。

「おい、どーするよ」
「死んでも生き返らせてもらえばいいべや」
「いいもん買ってもらおうぜ!ウヒヒ」

とたんに口調がかわって悪い相談をはじめる自称双子姉妹。
のこのこと町へ帰ると、戦士と魔術師が噴水の前に荷物をぶちまけて買い物にいそしんでいる最中だった。
なんで荷物をぶちまけるかというかと、持ちきれないからだ。

「武器と防具、見せて」

と、戦士がいうのであわててリングを外すと、それにともなって各種ステータスがいきなり下がってしまい、装備をつけていられなくなって、いきなりすっ裸になるのであった。

「ぎゃあ!」
「わははは」

さすがに笑われる。格好悪いことこのうえない。

「うーん、これじゃあちょっと不安かな~。これ着られる?」

もらった防具を着ようとするが、例によってSTRが足りなくて着られない。

「着られないですう」
「じゃあこの指輪あげる」

なんだかすごい指輪までもらって、ようやく武器防具を身につけることができた。

「よーしそれじゃあTP(町まで直通の魔法のゲート)開いてくるねー」

戦士はそういって、ひとりですたすたとHELLに行ってしまった。
ある程度のレベルに達していないと、ショートカット用の入り口から入れないからである。
しばらく待つと「準備おっけー」の合図が。
双子姉妹、どきどきしながらゲートをくぐる。
はたしてそこは、いまだかつて見たことがないようなおどろおどろしいダンジョンだった。
いきなり横っつらに稲妻が飛んでくる。

「ぎゃあー!」
「いてていてて!」

一撃くらうだけでHPが半分になってしまうので、ヒーリングの呪文を唱えながら弓を撃つミルミル。となりで薬を飲みながら弓を撃つチルチル。なんだか見たこともないような強烈なモンスターがうじゃうじゃとわいているところに、戦士と魔術師が果敢に突っ込んでいく。

「怖いよ~!」

大騒ぎしながら、味方もろとも弓矢で攻撃する双子姉妹。
なにが怖いって、いかにも邪悪そうな巨大ムカデやら、角のはえたでっかい悪魔やら、モリガンみたいな色っぽいサキュバスやら、口から酸を吐く通称ゲロ犬やらが大挙してやってくるのである。戦士と魔術師がかろうじて奴らを押しとどめているからいいようなものの、ひとりかふたりでもこぼれてこようものならあっというまに瞬殺は確実だろう。

…と思っていたら、あっという間に敵がこぼれてきて、案の定瞬殺された。
世界が真っ赤に染まる。
それでもまわりは見えるし、しゃべれるので、モンスターどもに自分の死体を蹂躙されながら、情けなく助けを呼ぶしかなかった。

「たぁすけてぇ~~~」
「へる~ぷ!」

姿は見えないが、やはりチルチルも瞬殺されてしまったようだ。
おそるべしHELL!

「今行くから待ってて」

頼もしいのかなんなのかわからない戦士の声。
むこうから敵を蹴散らしてくるのが見える。
…と思ったら、通信状態が悪化して、戦士が消えた。

「あらら、消えちゃったよ」

魔術師がやってきて、かわりに生き返らせてくれた。
死んでしまうと持っていた装備やアイテム、おまけに自分の片耳までぶちまけてしまうので、あわててそれらを拾わないとすなわち命が危ない。
が、ない!ない!大事な指輪がない!

「アレがないとなんにも着られないよ~」

騒ぎながら指輪を探す双子姉妹だったが、運悪くそんな時に別の敵の大群が押し寄せてきてしまったのであった。大ピムチ。

「OHHHHHH!」

チルチルの悲鳴、正確にはチルチルのキャラの悲鳴。
またもや瞬殺されてしまったようだった。
辛くも指輪を見つけた私は、サキュバスの放つ怖い魔法から逃げ回りながら、物陰に潜んで助けを待つことにする。

「おっまったっせ~」

のんきなことを言いながら戦士がのこのこと帰ってきた。

「なんか今日回線の調子が悪くて」

戦士がばっさばっさと敵をなぎ倒していく後ろからそろそろとついていって、チルチルの死んでいるところへとやってくる。
完膚無きまでに死んでいる。
いい気味である。

嫌味の電話をかけることにする。

「だっせ!!!ヒーリングくらい使えないの?プゲラ」
「だって魔法嫌いなんだもん!」

死んでまでそういうことを言うか。
魔法で復活すると、チルチルはあわててアイテムを拾いはじめた。

「ない!ない!指輪がない!」

またやってる。

「ヨロイもない~!」
「ヨロイなら拾っておいたよ」

魔術師が気をきかしておいてくれたらしい。なんていい人だろうか。

「でも指輪がないから着られないですう」
「なくなっちゃったの?じゃあこれあげる」

人からもらった指輪を恵んでやるミルミル。
とりあえずチルチルのステータスは回復したようだが、まだヨロイがないといってうるさい。

「さっきそこにおいたけど?」
「消えましたあ」

(ミルミル)は拾っていないので、もしかして戦士と魔術師のうちどちらかが拾ったのか?…と詮索してみたりもしたが、もっといい装備を持っているはずなのでそれはありえない。どうやら通信状態が悪いせいで、どこか次元の彼方ヘ吸い込まれてしまったらしい。

「あああ、人からもらった大事なものだったのにい!」

オマエの装備は全部もらいものなのか、チルチル。
ともかく、もう一度町へもどってお買い物することになった。
みんなの金を集めてほどほどのヨロイを買った時はすでに夜中の2時をまわっていたという。

「眠くなったから落ちます~」

急に魔術師が言って、さっさとゲームから抜けてしまった。
魔術師はそうでもなかったが、戦士は通信状態が悪くてたびたび消えてしまうので、残された我々はかなり不安なのだった。
それでも戦士は飄々としている。

「よーし、じゃあ、ディアブロを倒しにいこっかー」

なんとラスボスを倒しに行こうというのである。

「ひえええええええ!」
「そればっかはご勘弁を~~~!」

あわてふためく双子姉妹。

「でもレベル20あればなんとかなるよ」

荒行の甲斐あって、いつのまにか大台を突破していたのだった。しかしミルミルが9レベルアップしたのに、なんで4レベルしかアップしていないんだチルチルよ。

「んじゃTPあけてくるね~」

またもやすたすたと行ってしまう。なんであんたは危険なトコロに行きたがるか。

「チルチル、また死ぬんじゃない?」
「たぶん10回は即死する」

ごにょごにょと電話で話し合っていると、町のはずれに魔法のゲートがぽっかりとできた。

「できたよ~ん」

向こうから戦士の声がする。
意気込んでゲートをくぐると、そこはいきなり最終ステージだった。
今まで以上におどろおどろしい雰囲気が漂っている。

「ひいいい、恐ろしい~~」

びくびくしながら戦士の後を追いかける。
すぐに敵の大群がわんさかやってきて、あっというまに大混戦になった。

「怖いよ~!」
「死んじゃうよ~!」

大騒ぎしながら弓を撃ちまくる姉妹だったが、そんな時いきなり戦士が消えてしまったからさあ大変。
よりによってこんな時に消えるか。
とにかく死にものぐるいで敵の攻撃を振り払う。
チルチルなどは目を離したスキにまた死んでしまった。

「たぁすけてぇぇぇぇぇ」
「えーい、世話のかかるヤツ!」

たまたま復活の巻物を持っていたからいいようなものの、持っていなかったらどうするんだ。
あ、TPのスクロールもあった。なんとかなるもんだ。

「怖いから町へ帰ろうか」
「そうしようそうしよう」

ふたりして町へ帰ると、また戦士が復帰してきたところだった。

「やあごめんごめん。回線の調子が(以下略)
「今日はもうおしまいにしましょう。ヒーリングの魔法を修行してきます~」

と、チルチル。
ようやく魔法の重要性がわかったらしい。

「そっかあ。それじゃあ僕はもうちょっとレベル上げするから」
「今日はどうもお世話になりましたあ」
「いいものいっぱいもらっちゃって~」
「いやいや~」

旅は道連れ、世は情け。
ディアブロやるなら物乞いせよ。
双子の自称美人姉妹はひとまず冒険の幕を閉じたのであった。

その後、またもやチルチルは戦士とメール交換の約束をしたらしい。
なにやってんだおまえはよ。




[Diablo] 噂の美人姉妹

※これは太古のディアブロ日記の再掲です。

ウルテマは通信回線など最強に強まった感じでないと馬がワープしたりして大変らしいので、とりあえずディアブロから攻めてみることにしたのだった。

友人はローグ(おねえちゃん)をやっていて、たまたま男だか女だかわからないキャラ名で、たまたま言葉使いが丁寧だったこともあって、ネット上ではどうやら女性だと思われやすいらしく、まわりからとても親切にされているのだという。アイテムなんか貰いまくりのくれまくりで、買ったこともないらしい。

ふざけた野郎だ。

そのふざけた野郎が、双子の美人姉妹という設定でやろーぜー、という悪の誘いをしてきたので、自分もそれにのることにした。
そんなわけで、双子美人姉妹、チルチル(仮名)とミルミル(仮名)の誕生である。

ただし中身は男。

さっそくバトルネットにおもむき、「私たち初心者でぇ~す。誰か一緒に冒険してくださ~い」と仲間を募集してみると、すぐに獲物、いやいや、レベルの高い人が名乗りをあげてくれたのだった。
ディアブロは最高4人までしか同時にゲームができないので、とりあえず3人で冒険にでることにする。

ゲームに入ってみるとゴツい親父が双子姉妹を待ちかまえていた。
あまりにもゴツいので戦士かと思っていたら、実は魔術師だった。

「今日はじめてなんです~」

ミルミルが挨拶すると、魔術師がいきなり各種アイテムを地面にぽいぽいと並べはじめるではないか。
も、もしやこれが噂のアレか!?ゴクリ。

「なんでも好きなの持ってっていいよ」

キ、キターッ!
タダより高いものはないというが、やはりタダで物をもらうのはうれしい。
しかし、あまりにもレベルの高い武器ばっかりなので、レベルの低いミルミルには装備することができない。
STR(腕力)が足りなさすぎるのだ。 な、なんてこったい。

「うわ、全部装備できません」
「じゃあこれつけてみて」

今度はなんだか見たことのないアミュレットやリングをじゃらじゃら出し始める。
なんのこっちゃと思っていると、チルチルから電話がかかってきた。

「それ装備すると能力値がアップすんだよ!いいからもらっとけ!」
「なにっ?そんなイイものをくれるんか!?」

あわててミルミルはそれらの高価なアイテムを拾いはじめた。
装備してみると、なんだか知らないが、すごいステータスである。
なにがすごいのか、まったくわからないくらい。

「わーい強くなった~!」

単純に喜ぶミルミル。

「それじゃ行きましょう」

魔術師を先頭にして、3人でてくてくとダンジョン向かった。のだが、ミルミルは今日ははじめてだったので、まっすぐに歩くことすら満足にできない。ぼんやりしていると置いて行かれてしまう。

「あああ、待って、待ってぇ~」

どうにか追いついて、わらわらと迫ってくる骸骨やら骸骨やら骸骨などにびしびしと弓を撃っていたところ、突如、画面が真っ赤に染まった。
なにいいいィ!どこにそんな強い敵が…!

チルチルだった。

ヤツの放った矢が、ミルミルの後頭部に直撃したのだ。

「ごめ~ん!テヘペロ★」
「ごめんじゃねええええ!」

幽霊になりながら相棒を抗議するミルミル。

「ちょっと復活の魔法買ってくるねー」

変な魔法で空間に変なものをだすと、魔術師が突然行ってしまった。
現実でチルチルからかかってくる電話。

「あの青いわっかで町まで帰れるんだよ」
「ほう!」
「おっ、耳みっけ!」

ミルミルの片耳を発見したらしい。
ディアブロでは、死ぬとなぜかいくらでも片耳が落ちるのであった。中には他人の耳をコレクションしている人までいたりする。
べちゃべちゃとヤな音をたてながら、耳を投げて遊んでいるチルチル。

貴様、いつか殺す…!
「ただいま~」

魔術師が帰ってきて、生き返らせてくれた。ついでにもっといいヨロイも買ってきてくれた。なんていい人なんだろう。
それに引き替えチルチルの野郎。貴様はいますぐ死ね。

とりあえず第1のボスのところまで行き、ヤツを倒してレベルアップをはかることにする。
が、ボスがボス部屋から踊りでてきたとたん、誰かの攻撃でボスが死んでしまった。

チルチルだった。

「あっ、やっちゃった」
やっちゃったじゃねえだろう!
「まあまあ、そのうちもっと強くなるから…」

どこの誰かも知らない魔術師にいさめられて、ようやくミルミルはおとなしくなった。
かなり悔しかったので、後でひとりマルチをやってこっそりレベルアップしておこうと思ったミルミルはさっさとゲームから抜けてしまったが、チルチルはその後魔術師とチャットをし、メール交換の約束までとりつけたのであった。

いつか殺す。




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